東アフリカ・ジブチ共和国 Al-Shifa Hospitalのアドバイザリーボードを1年務めて


2026年9月、東アフリカ・ジブチ共和国にあるAl-Shifa Hospitalを訪問し、アドバイザリーボードとして病院運営について意見交換を行ってきました。
Al-Shifa Hospitalとの関わりも、約1年になります。
同院は、ジブチ共和国における重要な医療プロジェクトの一つとして設立された新しい病院です。MRI、256列CT、マンモグラフィーなどの高度医療機器を備え、これからのジブチ、さらには東アフリカの医療を支えることが期待されています。
高度な医療機器だけでは、病院はつくれない
一方、ジブチが直面している大きな課題の一つが、「医療人材の確保と育成」です。
新たに医療体制を構築していく国では、十分な経験を持つ医師、看護師、医療専門職、そして病院経営人材を短期間で確保することは容易ではありません。
Al-Shifa Hospitalでは現在、ヨーロッパなど海外から経験豊富なC-levelの経営人材を招聘し、病院運営の基盤づくりを進めています。
しかし、目指しているのは、海外の人材が病院を運営し続けることではありません。
最終的には、ジブチの人々が自ら病院を運営していくこと。
そのために、海外の専門家が持つ知識、経験、病院運営のノウハウを現地の人々へ移転し、次の世代を育成していくことが重要です。
私は、この「Knowledge Transfer(知識・経験の移転)」こそが、このプロジェクトの成功において非常に重要なテーマだと考えています。
「良い病院をつくれば、患者さんが来る」とは限らない
そして現在、Al-Shifa Hospitalが直面しているもう一つのテーマが、新しい病院に、どのように患者さんに来ていただくかということです。
これは、実はジブチだけの問題ではありません。
日本でも、アメリカでも、アフリカでも、新しい病院・クリニックを立ち上げた際には、「どのように地域の人々に病院を知ってもらい、選んでもらうのか」という課題に直面します。
優れた医療機器を導入し、素晴らしい施設を建設するだけでは十分ではありません。
「この病院は、誰のために、どのような医療を提供するのか」
そのVision(ビジョン)とStrategy(戦略)を明確にし、それに基づいた具体的な集患・広報・地域連携などの戦術を実行していくことが必要になります。
「課題は共通していても、解決策は国や病院によって違う」
これまで私は、日本をはじめ、さまざまな国や地域の病院運営に関わってきました。
そこで感じるのは、病院が抱える課題には多くの共通点があるということです。
患者安全、医療の質、人材確保、人材育成、組織づくり、収益改善、コスト管理、患者獲得、そしてリーダーシップ。
しかし、課題が同じだからといって、解決策まで同じとは限りません。
国の制度、文化、経済状況、人材、地域住民のニーズ、病院の歴史や組織風土によって、取るべき戦略は変わります。
大切なのは、外から「正解」を持ち込むことではなく、現状と課題を的確に捉え、現場で働く人々と一緒に考え、その病院に合った戦略と戦術をつくり、実行していくことだと考えています。
AIの時代だからこそ、「現場とともに考え、実行する」
AIの進歩により、データ分析や情報収集、資料作成など、これまで多くの時間を必要としていた仕事が急速に変わり始めています。
一方で、病院経営は数字やデータだけでは動きません。
その国の文化を理解し、病院の中を歩き、そこで働く人々と話し、患者さんや地域が何を必要としているのかを理解する。そして、経営陣や現場のスタッフと議論しながら、実行可能な戦略に落とし込んでいく。
AIを活用しながらも、AIだけでは完結しない「現場に入り、人とともに考え、戦略を実行する支援」を、Afya Management and Innovationとして大切にしていきたいと思っています。
Al-Shifa Hospitalが、今後5年、7年と成長を続け、将来的にはジブチだけではなく、東アフリカの医療を支える病院の一つに成長してくれることを願っています。
そして私自身も、日本で培ってきた病院経営、患者安全、医療の質改善の経験と知識を活かしながら、この地域の医療に少しでも貢献していきたいと考えています。
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Afya Management and Innovationでは、国内外を問わず、病院の立ち上げ、病院経営、患者安全・医療の質改善、組織づくり、人材育成、経営改善、戦略・戦術立案などの支援を行っています。
海外での病院運営や新規病院プロジェクト、医療人材育成などにご興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。


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